ニューヨーク・地下鉄情報(料金編)~スワイプ方式とタップ方式(OMNY)について

何回かに分けてニューヨーク市内の交通について書いていきたいと思います。今回は地下鉄情報(料金編)です。スワイプ方式(紙製メトロカード)とタップ方式(クレジットカード・スマホ等)がありますが、両方について説明します。

1. 支払い方法

NY市内の地下鉄は距離に関係なく一定金額です。前払い方式で、乗車するときに支払います。

支払い方法としては、スワイプ方式とタップ方式があります。スワイプ方式は紙製のメトロカードを使用、タップ方式の場合はクレジットカードまたはスマホ(アップルペイやグーグルペイ等)を使います。前もっての登録や特別なアプリのダウンロードは不要です。

2. 料金

2.1 スワイプ方式(メトロカード)

従来からの方法ですが紙製のメトロカードを利用します。この紙製のメトロカードは改札前にある自動販売機で購入できます。実際はもっといろいろな種類がありますが、一番一般的な料金体系は以下の三種類です。

  • Pay-as-you-go(都度払い):1回スワイプするごとに2.90ドル引かれます。前もって任意の金額をチャージしておきますが、チャージできる最小の金額は5.80ドル(一往復分の金額)になっています。
  • 7-Day Unlimited(7日間使い放題):34ドル
  • 30-Day Unlimited(30日間使い放題):132ドル

注意:子供料金の設定はないようですが、身長が44インチ(約112cm)以下のお子さんの場合は、料金を支払って乗っている大人が同伴の場合には乗車無料となります(大人1名につき子供3名まで)。とはいえ駅員さんが常駐していない駅も多いので、無料乗車の対象となるお子さんが実際に(抱っこやおんぶ以外で)どうやって合法的にターンスタイルを通過していくのかは不明です。

メトロカードの購入時にカード代として別途1ドルかかります。

都度払い方式の場合は、カードが一枚で4回まで同じ駅で続けてスワイプできるので4名以下で旅行する場合は、一人が代表してカードを購入し、グループ全体でカード1枚ですますことができるという利点があります。7日間使い放題または30日間使い放題の場合は一人1枚必要で、一度スワイプすると18分が経過した後でないと、再度スワイプできません。

MTA: Everything you need to know about fares and tolls in New York
MTA: Changes to MTA fares and tolls in 2023

参考までに、JFK空港から市内に出る方法の一つとしてエアトレインに乗る方法がありますが、エアトレインの料金は紙製のメトロカードでの支払いになります。この場合の料金は8.25ドルです。ちなみにエアトレインは7日間および30日間使い放題の対象にはなっておらず、エアトレインの改札を通るには都度払いをする為のお金がメトロカードにチャージされている必要があります。以下で説明するタップ方式はエアトレインの料金の支払いには対応していません。

尚、旅行者には関係の無い話ですが、カード自体に有効期限があります。とはいえ有効期限が近づいたらメトロカードの自動販売機で追加のチャージをするふりをすると、新しいカードに無料で交換できます(チャージを選択すると「新しいカードと交換するか」聞かれるので、Yesを選択するとチャージを始める前に新しいカードが出てきます)。上部の写真内のメトロカードの場合2025年1月31日が有効期限となっていますが、2023年7月に交換してもらったばかりなので有効期限は発効から1年半のようです。

2.2 タップ方式(クレジットカード、スマホ、OMNYカード)

都度払い方式と7日間使い放題を混ぜ合わせた感じの使い勝手で、1回乗る毎に2.90ドルチャージされます 。ただし、同じ支払い方法で一週間に13回以上乗車した場合には、13回目以降は無料になります(12回以上乗る場合には、結果として7日間使い放題のカードを購入したのと同じ価格になります)。

クレジットカード(コンタクトレス)、アップルペイやグーグルペイ等のアプリが入っているスマホ、アップルウォッチ等のデバイス、またはOMNYカードが利用できます。

注意点1:一週間のカウントが開始するのは月曜日からなので、一週間の間に13回以上乗車する可能性がある場合であっても、使用開始する曜日が週の途中になるときは、使い始めた日にカウントが始まる従来の紙製のメトロカードの方がおすすめです。

注意点2:都度払い方式と同様、同じ支払い方式(同じクレジットカードや、同じアップルペイアカウント等)で4回まで同じ駅で続けてタップできます。ただし、13回目以降が無料になるのは一人分のみなので、13回以上乗ることが分かっている場合はそれぞれが別のクレジットカード等でタップしないと損です。

注意点3:直接クレジットカードをタップした場合は、アップルペイやグーグルペイ等に登録してあるものと同じクレジットカードを使ったとしても別のカードとして数えるそうなので、13回目以降無料を目指す場合には注意が必要です。

ちなみにOMNYカードはプラスチック製のメトロカードのような位置づけのようで、前もって任意の金額をチャージしておき、残高が少なくなったらチャージを繰り返す必要があります。カード発行代として最初に5ドルがかかりますが、紙製のカードとは違って有効期限がないようです。薬局やコンビニ等で購入できるそうです。クレジットカードを持っていない人や、(安全面等の不安から)地下鉄の改札でクレジットカードやスマホをお財布やかばんから取り出したくない人向けだと思います。

3. OMNY(オムニ)の登録について

タップ方式で支払いをする場合であっても、登録や特別なアプリのダウンロードは不要です。13回目以降が無料の特典も登録なしで受けられます。ただし、OMNYのウェブサイトで前もって登録しておくと以下で説明するような恩恵があります。

3.1 登録することの利点

以下のような形で、乗車日時および乗車駅の記録が最大12か月分まで残ります(OMNYのサイトで確認できます)。なので後でいつどこへ行ったのかを再確認できて便利です。また(まずないと思いますが)不正使用されたりしてもすぐに気づくことができます。(料金が$2.75と表示されていますが、2023年8月20日から2.90ドルに値上げされました)

また、以下ののようにあと何回乗車したらフリーライドになるかをOMNYサイトで確認できます。

3.2 登録方法

3.2.1 アカウントの作成

まずはOMNYアカウントを作るためのページに移動します。→ https://omny.info/signin

OMNYアカウントの作成にあたって、手っ取り早くGoogleアカウントまたはAppleアカウントを使うか、Eメールアドレスを使うか選択できます。Eメールアドレスを使う場合には、利用したいEメールアドレスおよびパスワードを入力します。

氏名、電話番号、国名および郵便番号を入力します。

この後、登録に利用したEメールアドレスにActivation linkが送られてくるので、Eメールを確認後、Activation linkをクリックするとアカウントの作成終了です。

3.2.2 利用するカードの登録

アカウントにログインして「Wallet」を選び、タップ方式で利用するカードの登録をします。「Travel Card」と「Payment Methods」の二つの選択肢がありますが、「Travel Card」の方を選び、「Add travel card」をクリックします。

クレジットカードまたはデビットカードを登録する場合には「Bank Card」を選びます。OMNYカードを利用する場合は「OMNY card」を選びます。

Bank Cardを選んだ場合は、カードの名義人、カード番号、カードの有効期限を記入します。

尚、登録するカードはコンタクトレス(非接触)決済に対応しているカードである必要があります。

ちなみに、グーグルペイやアップルペイを登録する画面がないのですが、私はグーグルペイに登録しているクレジットカードをBank Cardとしてここで入力しました。改札口ではクレジットカードそのものではなく、スマホ(グーグルペイ)をかざして支払いをしているのですが、Travel HistoryやWallet内のWeekly fare capできちんと反映されているので問題ないようです。主人はクレジットカードそのものをかざして支払いをしていますが同様にTravel HistoryやWallet内のWeekly fare capにきちんと反映されています。

確認画面がでます。ここで「Save」ボタンを押して終了です。

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アメリカ(ニューヨーク)に住み始めて17年目です。このサイトでは、ニューヨークの最新の現地情報、およびこれまで行った旅行について書いていく予定です。これまで20か国程度旅行したのですが、最近はもっぱら北米および日本国内の旅行にとどまってます。
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